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日本の人事部「HRカンファレンス2015-春-」トップ講演者インタビュー> 重光直之氏(株式会社ジェイフィール)インタビュー

講演者インタビュー

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ミドルのコミュニティが起こす組織変革~リフレクション・ラウンドテーブルのその後

重光直之氏 photo

株式会社ジェイフィール 取締役

重光 直之氏

組織変革を推進する強いリーダーを育成する取り組みは歩留まりが悪く、かつ周囲の依存度をあげるという点で行き詰っています。平均的なミドルマネジャーを変革の主体者にするには、内省の習慣を身につけ、互いに切磋琢磨しつつも支援しあえる仲間とのコミュニティが必要となります。こうした場を作るリフレクション・ラウンドテーブル(2012年HRアワード最優秀賞を受賞)の、その後の発展を具体的な企業事例を交えて紹介します。


―― 今回の講演のポイントについて、お聞かせください。

重光:本講演では、リフレクション・ラウンドテーブル(以下RRT)を通して、組織が変わっていった事例をご紹介します。例えば、(1)研修参加による組織成果への貢献、(2)自主的な社長への提言プロジェクト、(3)社内の変革プロジェクトへの自発的な参画、(4)会社や部門の壁を越えたマネジャー同士の横連携、(5)マネジメントスタイルの相互学習など。そこに見られるのは、強いリーダーが牽引する変革ではなく、ミドルマネジャー同士がつながることによって助け合い、あるべき姿に向かう自然で力強い変化の様子です。

では、こうした変化はどのようにして起こるのでしょうか。RRTの中で見られた場面を振り返りながら、変化の構図を明らかにしていきます。そこに必要不可欠な要素である、安心安全な場の保障、深い内省と健全な自己開示、傾聴と真摯な問いかけ、現実に即したマネジメント理論、現場での小さな挑戦とさらなる内省の繰り返し。こうした構成要素が、どのように作用していくのか、全体像と背景を解き明かします。

RRTは、さまざまな会社に導入されてきました。各部門からの選抜者向け研修としての展開、単一部門での実施、遠隔地を交えた開催、さらには会社の垣根を越えた導入も行っています。最後に、本プログラムの創設者であり理論的支柱でもある、ヘンリー・ミンツバーグ教授から皆さまへのメッセージをご紹介します。

―― 貴社の強みや特徴について、お聞かせください。

重光:ジェイフィールは、「仕事が面白い、職場が楽しい、会社が好きだ」と、素直に言える人を増やすことを使命において2007年にスタートしました。あるべき論やお仕着せの研修から脱し、受講する人が楽しく参加できるプログラムを目指してきました。楽しいとは単に遊ぶことではなく、自分の経験や気持ちを素直に出して、理屈ではなく体感することで実現されていきます。RRTでも大切にしているのは、"Laugh and Smile"です。

私たちの研修は、受講者と組織の行動を変えていくことを狙いとしているので、半年から一年弱のプログラムがメインです。長期に渡りますが、いずれの受講者もリタイアすることなく、逆に参加することが楽しくなっていきます。そこで築かれたコミュニティーの絆は強く、自主的な同期会が多く開催されています。また、RRT導入の縁から、設立当初よりヘンリー・ミンツバーグ教授にサポートしていただいています。

―― 講演に向けての抱負や、参加される皆さまへのメッセージをお願いします。

重光:組織変革にとって、最も重要なものは何か。よく耳にするのは、明確なビジョンと強いリーダーシップです。とても理にかなっていて、そうあって欲しいと願うのは当然のことのようです。しかし、こうしたリーダー育成に頼ることが、リーダー不在への嘆きとリーダーへの依存心を助長しているのではないでしょうか。

一人のリーダーに依存することなく、私たちみんなが変わっていくことこそ、組織変革の王道だと考えます。ごく普通のミドルが勇気を持って小さな挑戦を始める、相互に刺激し合う、助けあう。そんな組織変革の事例が今、起こりつつあります。当日は、事例を通じてこれからの組織変革のあり方を一緒に考えていきたいと思います。

講演者プロフィール
重光直之氏(しげみつ なおゆき)
株式会社ジェイフィール 取締役
株式会社ニイタカ、社団法人日本能率協会を経て、ジェイフィール設立に参画。ミンツバーグ教授と出会い、コーチング・アワセルブズを「リフレクション・ラウンドテーブル」として日本に導入。「日本の人事部」第1回HRアワード受賞。「ミンツバーグ教授のマネジャーの学校」,「ワクワクする職場をつくる」(ともに共著)

「日本の人事部」「HRカンファレンス」「HRアワード」は、すべて株式会社アイ・キューの登録商標です。
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